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パンプローナ Panplona その2牛追い本番

2017年8月22日

7月10日(月)スペイン旅行もついに最終日。

いよいよこの旅のクライマックス、牛追いです。

早朝5:30に目覚ましが鳴りましたが、その前からうっすらと目覚めていました。

遠足が楽しみすぎる子どものようです。

 

牛追いは誰でも参加可能ですが、初めてのものに気楽に参加できるほど僕は楽天家ではありませんでした。

やはり最悪のケースを考えてしまうので、まずは見学だけにしておく方が無難だと判断しました。

しかし、いちおう恰好だけはバッチリです。

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しっかりとスカーフと腰巻をし、靴下まで赤にしました。

スニーカーもたまたまですが、色がそのようになっています。

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牛追いを見るための絶好ポイントである市庁舎前に着いたのは6時前。

まだまだ空は暗いですが、この時間にしてはわりと人がいます。

一晩中飲んでいた人たちと牛追いの見学の場所をキープしに来た人たちがいるからです。

市庁舎前の広場で牛が進む方向や見る角度を考えた結果、ここが最高だというポイントをしっかりと確保しました。

たまに「君も牛と一緒に走るのか?」と聞かれますが、根性なしだと思われるのも覚悟のうえで「いやいや、見るだけだよ」とその度答えます。

 

6:30いよいよ牛が走るコースを作るための柵作りが始まりました。

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まずは支柱となる柱を地面の穴に差し込みます。

穴には水がいっぱいたまっているのですが、これがめちゃめちゃ臭いです。

祭りに集まるたくさんの人がそこら辺で飲み食いをし、それがこぼれ、それを掃除するために水が撒かれるのですが、要はその水がその穴にたまって成分が凝縮されていくのです。

柱が建てられる度に水が地面に溢れ異臭が立ち込めますが、ここでこの場所を離れてしまってはせっかく早起きをして場所をキープした意味がありません。

ここは二人でグッとこらえました。

 

そのうち柵はしっかりと固定され、牛の走るコースがきれいに完成しました。

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この柵は内柵と外柵があり、内柵の中を牛や人が駆け抜けますが、内柵と外柵の間には警察や撮影スタッフなど許可を得た特別な人以外は入れません。

なぜなら、その空間がコースを走りながら危険を感じた人が逃げ込むためのセーフティーゾーンとなるからです。

ここで、スペインらしいというかいかにも外国というか、見物客で最前列をキープしていた人はこの外柵の上に登って腰かけて見ることができます。

日本だったら絶対に降りなさいと警察から注意を受けます。

僕たちもキープし続けた絶好ポジションで柵の上に登り、腰かけて牛追いの開始を待つことにしました。

 

7時前になると人が一気に増え、走る人はコースの中に入って警察のチェックを受けるようにとの指示が出ました。

7:00警察のチェックが始まりました。

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何をチェックするかというと、

①リュックを背負ってないこと

②カメラを所持してないこと

③スニーカーを履いていること

④お酒に酔っていないこと

の4点です。

これらがかなり厳しくチェックされます。

なぜならちょっとしたことが大惨事につながるからです。

例えばカメラ持った人がコースに入っていて牛を撮影しようと振り返りでもしたら、その後続に続く人が一気に詰まって将棋倒しが起こってしまいます。

牛追いは本当に命がけなのです。

 

参加者の中には日本人らしき人も数人混じっていました。

一人はかなり気合いが入った人です。

元暴走族といったところでしょうか。

ズボンは白のニッカポッカで、足元は白の地下足袋です。

ここで、少し不安がよぎりました。

あの地下足袋が警察に理解してもらえなくて外にはじかれたらかわいそうだなと。

しばらく他のところに目をやっていると、むっちゃんが「あの人外に出されちゃったよ」と指をさしています。

指がさしている方向を見ると警察に足元を指さされながら何か言われています。

その気合いが入った人も一生懸命ゴム底だから大丈夫だと説明しているようです。

そのやり取りが少し続いた後、そんなに走りたいなら走れと中に入れてもらいました。

良かったですね。

 

チェックを受けた人はコースの中の思い思いの場所に散らばっていきます。

真剣な表情でストレッチを繰り返す人もいます。

たまにみんなを奮い立たせるために掛け声と手拍子が沸き起こります。

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カメラマンやTV中継用のカメラも入念なチェックを行っています。

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そしてついに待ちに待った瞬間が訪れました。

8:00ドカーンという花火の音が町に鳴り響き、コースの中の人たちに一気に緊張が走ります。

この市庁舎前はスタート地点から約200m。

みんな奥の方を見ながら若干逃げ腰になっています。

奥の方の人が逃げてくる姿が見えた瞬間に恐怖は一気に伝染します。

まだ牛の姿は見えてないのに、恐怖に満ちた顔の人たちが一斉に逃げ始めました。

早くも柵をよじ登ってコースの外に逃げ出す人もいます。

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恐怖心で逃げ惑う人々の後ろから先頭集団の牛が市庁舎前に現れ、一気に目の前を駆け抜けていきました。

すごいスピードです。

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始まる前は800mなら何とか走り切れるかもと思っていましたが、無理です。

牛のスピードで走り切れる限界はきっと200mくらいが限界でしょう。

仮に僕に余力があったとしても、前で力尽きた人が一人でも転倒するとたちまち将棋倒しです。

そこに牛が迫ってくるともうお終いです。

やはりこの祭りに参加するためには一度見学したうえで入念なシュミレーションを行い、スタート前に最高のポジションで待ち構えることが必要だと感じました。

 

しばらくすると後続の牛たちがやってきました。

なんと穏やかなのでしょう。

この牛たちは、もはや牛さんと呼んだ方が良さそうなくらい優しい目をした牛たちでした。

コースに残っている人たちにも全く緊張感がありません。

カメラマンも写真なんか撮るに値しないといった感じです。

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これらの朝走った牛たちはその日の夕方に行われる闘牛に参加する牛なのだそうです。

後続の牛さんたちはちゃんと闘えるのだろうか?

あんな優しい目をした子たちが無理やり興奮させられて、みんなで寄ってたかって痛いことをされて、最後には殺されるのかと思うと伝統とはいえやはり闘牛には疑問を感じてしまいます。

けど、どういう殺され方をしようとその牛たちは食肉として町に出回り、それをみんなが美味い美味いと言って食べるのです。

菜食主義になる人たちの気持ちも少しわかりますが、僕はやはり肉を食べることはやめられないと思います。

とにかく肉を食べるときは最大限の感謝の気持ちをもって食べることだと思いました。

 

牛追いが終わった後は少し離れた場所で巨人の人形のパレードがあるので、そちらに向かうことにしました。

スタート地点に行きましたが、すでに出発してしまったようです。

けど心配はいりませんでした。

巨人だからすぐに見つけられました。

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巨人以外にも巨大な頭のおじさんがいて、紐でつながった先端にスポンジのボールがついた棒を手にもって周りをウロウロし、そのおじさんに気づいてない人たちをそのスポンジボールでしばきまくっています。

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巨人たちはしばらく広場にいた後、パレードを再開し、旧市街の中に入っていきました。

なんと巨人が似合う町なのでしょう。

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これでパンプローナ滞在も終わりです。

というか、楽しすぎたスペイン旅行が終わりです。

本当に大満喫でした。

この後ビルバオの空港に向かい、パリ経由で日本に帰ってきました。

一つ残念なことがあるとしたら、それはパンプローナで食を満喫できなかったことくらいです。

町が祭り一色で、まともにレストランが営業をしてなかったのでしょうがないです。

けど、できればもう一度バスクに戻って、バルをはしごし、たらふく食べてから帰りたかったものです。

僕はスペインは今回で2回目でしたが、完全には満足させてくれない場所です。

だからまた来たくなります。

次はいったいいつになるのか?

けど絶対にまた行こうと思っています。

ありがとうスペイン。

 

 

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